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フィレンツェ、ヴェッキオ宮殿内部

ヴェッキオ宮、それはミケランジェロ伝のメインイベントの一つ、500人大広間でレオナルドとの壁画対決が行われた場所です。レオナルドが壁画に用いた新技法が失敗したため計画が頓挫したそうで、現在はヴァザーリの絵画が壁面を覆っています。

ヴェッキオ宮は撮影禁止なので以下ホームページより画像拝借。

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イタリアに旅立つ時分、その500人大広間で歴史的発見がされたというニュースが入りました。ヴァザーリが自分の絵画をレオナルドの壁画との間に空間をつくり、元の壁画を保存しておいたことが分かったそうです。もしかしたらヴァザーリの絵が外されてしまう!? これは今のうちに見ておかないとと思い、ヴェッキオ宮の内部に入ることにしました。

入り口は500人大広間で、扉の隙間からもう歴史的な舞台が覗いていて興奮しました。ただ内部へ入ると例のヴァザーリの絵は研究のためか半分シートに覆われて非公開になっていました。残念。有名なヴァザーリによるコジモ1世の天井画は、現代人の感覚だといささか仰々しくて若干気恥ずかしさを覚えました。ヴァザーリの絵って、なんかスゴイんだろうなとは思うのですが、、、でも、こういう、ようわからんと思う絵って、その良さが分かった時に大ハマリするものなので、いつかきっと分かり合える!

1334_01.jpg

左右の壁側には彫刻が並んでいて、その一つにミケランジェロの『勝利(Genio della Vittoria)』が置いてあります。知ってて行かないとまず気付きません。あった、コレか。ふーん…………おっといけないいけない、ヴァチカン美術館のスピード観覧で時短するクセがついてしまっていました。わざわざこれを見にイタリアまで来たのだからじっくり『対話』をしなくては。

↓ あまりアングルが美しくない……と勝手に画像拝借しておきながらケチつけてすみません。

1334_02.jpg

軽く作品の解説。ミケランジェロは前期はルネサンス(写実的)、後期はマニエリスム(観念的)という美術様式をまたがった作風を残しました。この作品(1534年完)がマニエリスムの始まりらしいです。フィレンツェの共和制が崩壊した後に完成され、元々はユリウス2世の墓碑(モーセ像など)を飾る一部だったそうですが、計画が縮小されたため使用されず、最終的にヴァザーリがコジモ1世に渡すことにしたとかなんとか。足蹴にされている男性はミケランジェロ自身だという説があります。

ミケランジェロの中で好きな作品のひとつなのだけれども、目の前にあるその実物からは自己主張を感じず、周囲の有象無象の彫刻群に埋もれてしまっている感じでした。瞳の無いただ体格が美しいだけの若者からは『勝利』という華々しさは感じず、反対に薄汚く身を屈めた男には内省的な物言わぬ表情があります。この像の主人公は『勝利』ではなく『敗北』なのではないでしょうか。まるで自らが制作したフィレンツェ共和制のシンボルの、巨人ゴリアテに挑まんとする少年ダヴィデのパロディのようです。

それがメディチ家政権復帰の『勝利』のシンボルとしてこの場に置かれることになるとは、当時のミケランジェロを想うと感傷的な気持ちになります。しかし像に込めた皮肉が結果としてこの場でその歴史(勝者に屈服する敗者の存在)を主張しており、ある意味彼の『勝利』になっているのかもしれません。ヴァザーリはそこまで計算していたのかしら、深読みしすぎ?

ミケちゃんとのデートを楽しんだ後はヴェッキオ宮内部の観光。朝一番のヴェッキオ宮はあまり人がおらず、職員たちは居眠りしながら器用に監視をしていて写真を撮る隙を与えてくれませんでした。無法地帯だったローマに反しフィレンツェはけっこう厳しくて残念。

イタリア語の勉強の甲斐があり、ここはコジモの部屋か、とキャプションのタイトルが読めて楽しかったです。キクタンで『Sala=かなり広めの部屋』という意味が良くわからなかったのですが実際のSalaを体感して納得できました。日本でいうところのリビングルームって感じでしょうか。どの部屋もかなり広めの部屋でしたが。

そして各々のかなり広めの部屋は人、人、人、人だらけの壁画。しかも裸体ばっかり。どの部屋に行ってもこんなに人に囲まれてイタリア人は疲れないのでしょうか。それらが描かれたのはミケランジェロの時代の後か先か分かりませんが、彼が礼拝堂にセンセーショナルな絵を臆すること無く描くのはこのフィレンツェの文化で育ってきたからなんだろうなと思いました。

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草花の装飾がされた廊下や、金ぴかの礼拝堂、地図の間など、ルネサンスの栄華を想わせる数々の部屋は見応えがありました。

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一通り順路を見終えたら、出口付近のホールで記者会見が行われていました。邪魔にならないようにさっさと去りましたが、歴史が動いている瞬間を目撃できて得した気分。ちなみに『ヴァザーリはヴァザーリ』だそうで、絵を外すなんて暴挙はしないようです。

ヴェッキオ宮はフィレンツェの文化や歴史を感じることの出来る場所です。ぜひ外目だけでなく内部にも足を運んでください。

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長生きミケちゃん

フローレンスからボンジョルノ あチくしの大好きな場所でもあります。のんびり対話してみるっていい言葉ですね。長生きミケちゃんとバザーリは親友でした。というか若いのにバザーリは唯一気難しいミケちゃんと相性が良かったって事です。現在のフィレンツェってバザーリ様々だと思います。p

今日まさに観光してきました。
五百人広間もさることながら、4元素の間のギリシャ神話の天井画に見とれてしまいました。
それにしても、あそこまで装飾された空間で大切な会議や審判がされていると思うと、集中力よく持つなぁと庶民の私は思ってしまいました。
勉強不足で数並ぶ彫刻から一発でミケランジェロの勝利を見当てることは出来ませんでした。この記事を読んでから行けばよかったです!

FLORENTIA55さま

ヴェッキオ宮はドゥオーモとペアでフィレンツェのシンボルですね♪
確かにヴァザーリ様々ですね。
彼は相当な人格者だったんでしょうねぇ。

ミケランジェロ教ではヴァザーリは法皇様ですw
そして人気NO1の聖人はロマン・ロランですかねww

ぱらこさま

今まさにご旅行中ですか!
もうちょっとがんばって金曜日に更新できてたらっi-241
ミケちゃまへのラブレターは書くのに少々気合いが要りましてw

そういえばあれって4元素の間だったんでしたね。すっかり忘れてましたi-201
むしろ壁画の人達に監視されて眠気防止に役立つのかもしれませんねw

深読みに、感激!!

ヴェッキオ宮に行ったのは、相当前で絵画にほとんど興味がなかったときです。

ミケ美ちゃんの記事から、時代背景と「勝利」の絡みがよくわかりました。
ミケランジェロは、不自然な身体の動きを表すのがお好きですよね。

あたし、どちらかというとアダム好きv-10
次回はぜひここも♪

ポチ☆

マンマ♪ さま

ミケランジェロの作品は、彼の人生と時代背景を知るとまた違って観えると思いますよ♪

アダムさんイケメン俳優っぽいですよね、執事スーツとか似合いそうです。
私はもちろんルネサンスのジャニーズ、ダヴィデ様ですわ♪
MCL48(Michelangelo Quant'otto)候補生集められそうですw
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